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#003 Jack Rose 〜バンドのあるべき姿〜
「女の子に振られて、やけくそで『バンドやってみっか』って。」(Re:i)
左上:Shunさん、右上:Shigeさん、真ん中:Re:iさん、左下:Akiさん、右下:Shinsakuさん

――はじめに、バンド結成までの話を伺いたいのですが、 Jack Roseといえば、カクテルの名前ですね。バンド名はそこが由来なんですか?


【Shige】 そうですね。実は、東京出てきて最初のときに…… たまたま知り合いのバーテンさんが作ってくれたカクテルが 「Jack Rose」だったんですよ。あ、これすごい美味しいなって。 それで、Jack Roseっていうのをバンド名にしようって決めたんです。


――東京に出てきた……というと、出身は何処ですか?


【Re:i】 僕、帰国子女で……ニューヨークの……鳥取県っていうところです(笑)。


――(笑)なるほど。そうすると結成は東京ですか? それともマンハッタンで?


【Re:i】 (東京に出る前に)マンハッタンで2、3年やってました(一同笑) ……ひょんなことから……あの、僕が女の子に振られたんですよ…… ちょうど、二十歳の春ぐらいでしたね。

【Shige】 女の子の名前は?(一同笑)

【Re:i】 (焦りながら)その話はやめよう!
……で、ブロークン・ハートなときに、Shigeから テレフォンがかかってきて「バンドしねぇ?」って言われて。 それで、やけくそで「やってみっか!」って思ったんです。

【Shige】 田舎ってスタジオろくにないんで、うちの裏の豚小屋の柵を壊して、機材持ち込んで練習してたよね。 練習来ると、いつもごみだらけで「おい! 狸のフンがあるよ!」って言いながら掃除して。(笑)

【Re:i】 それで、自分が最初に東京でてきたんです。 「ちょっとニューヨークの水は僕には合わない。 東京さ、行くだ」って。

【Shige】 その後、僕も東京来て、Re:iも一緒にバンドやってたんですけど、 ……1回Re:iと2人になったんですよ。 すごくパワーメタルっぽい感じの路線でやってたんで、 爆音で歌が前に出てこない感じになってて。 方向転換して、歌を聴かせられるロックをやろうよって話になって、 新しいメンバー探したんです。 で、知り合いのバンドの紹介でベースのSyunさんが入ったんですよ。

【Syun】 ……ここまででやっと3人目ですね(笑)

【Shige】 それから……前任者のキーボードが辞めるって話になって キーボード探してたら、「北海道いるぜ! 今、マグロの 漁に出てるんだけど!」って話になって。それが漁師のAki(笑)。 漁から戻ってきた後に、Akiくんを誘ったんです。 「うまい話があるんだけど、ビール1ケースでのらねぇか」って(笑)。 そしたらAkiくんが「のる」って言って、4人目の加入になったんです。

【Aki】 (苦笑)


――のっちゃうんだ! 割とリーズナブル(笑)。これで4人目。


【Shige】 それで、ずっとドラムはサポートをつかってて…… いいやつがいないな……って感じだったんです。 けどたまたまShinsakuくんと僕が飲みにいくことになって…… 新宿の甘太郎のカップルシートで意気投合したんです(笑)。 Shinsakuくんが当時やってたバンドが解散になって、 「Jack Rose好きだし、一緒にやりたいよ」って言ってくれて。

【Shinsaku】 そのときは、お店3軒飲み歩いてね(笑)




音楽のルーツは・・・

――甘太郎で5人目が揃ったと……すごいドラマですよね(笑)。 歌を聴かせるロックということですが、 ヴォーカルのRe:iさんのルーツは? メタルですか?


【Re:i】 僕は全般に、なんでも聴きますよ。昔は、森高千里とか(笑) ただ、基本はXなんですよね。 出身がニューヨークの……鳥取の田舎じゃないですか。 夜になると真っ暗になるんですよね。 で、陸上部で当時夜遅くまで練習やってたんで、 帰りの土手道には誰もいなくなるんですよね。 もう、その中を「KURENAIだーーー!!!」って 1人で叫んで歌って、チャリンコで突っ走って(笑)。

【Shige】 気持ちわる!! だいーぶ痛いよ、それ(笑)

【Re:i】 暗いから関係ないもん! けど、たまに犬の散歩してる人に暗闇で会ったりしたら、 もごもごもごってなるのな(笑)。 そんなことやってたから、今の喉ができたのかなって。


――Syunさんのルーツはいかがですか?


【Syun】 もともと、ベースが好きで。 ……ビリー・シーンとかから入って。 東京来てから……ジャズ、ファンク、そういうのが好きで。

【Re:i】 僕も一緒!

【Shige】 僕も一緒!

【Shinsaku】 俺も!

【Re:i】 朝食には欠かせない! ジャズ!

【Shinsaku】 それ、もしかして「ジャム」?

【Shige】 ……というのは嘘で(笑)。大体、Syunさん以外の奴の 音楽のルーツは、メタルか、ハードロック系とかですね。


「お客さんやメンバーとの輪の中に、自分が入ってることが嬉しい」(Syun)

――(笑)好きなジャンルもバラエティに富んでますよね。 ところで、バンドやってて最高だった瞬間はどんなときでしたか? やはりライブが大きいと思うのですが……。


【Shige】 メキシコいったんですよ。 5日間連続ででかい規模のライブをやったんです。 最後の打ち上げで飲んだんですけど…… 最高に気持ちよかったですね。 お客さんもよかったんですけど、その後飲んだ酒がよかったんです。

【Syun】 ライブ終わった後に、俺はお酒飲めないんですけど、 みんな飲むんですよ。大概、みんな……ひどかったですよ(笑)。

【Shige】 けどね、そのとき、(Re:iと)2人してぼろぼろ泣いてたんだよな。 なんだか、泣くのガマンしようとすんだけどできなくて。 それで、Re:iみたらこっちも泣いてて。

【Re:i】 (焦りながら)え! 知らない、知らない!

【Syun】 (笑)shinsakuさんはどう? ライブの印象。

【Shinsaku】 まぁ、いいライブも悪いライブもあると思うんですけど、 自分的に「やりきった!」と思うときは、達成感ありますね。 お客さんにがっかりして帰ってもらうのは、 ミュージシャンとしてはやっぱ、残念だし。 来てもらう以上楽しんでらもらいたいってのはありますよね。


――お客さんの反応って気にされてます?


【Re:i】 僕、全部お客さんの顔見ながら歌うんですけど、違いますよ。 僕は、お客さんを熱狂的にさせるの大好きなんです。 どうやったらお客さんがもっと食いついてくるんだろうって。 それはライブをする度に毎回課題であり…… 日々、勉強して分かっていくのがいいんですよね。

【Syun】 俺の場合は、自分1人というより、他の人(お客さんやメンバー)が 満足してくれることに対して、嬉しさを感じたりするんです。 それに、他の人との輪の中に自分が入ってることにも 嬉しさを感じたりとかしますね。 だから、例えばアンサンブルがそれで合っているかは、 他のメンバーよりも意識して聴くようにしてます。 リスナーは理屈じゃなくて感覚で、そういうのを すごいしっかり聴いてると思うんですよ。

【Shinsaku】 いい話だなぁ。俺が話したことにしてよ(笑)俺の話あげるから。

【Syun】 いらない(笑)。

【Shinsaku】 けど、そういうの味わっちゃうと、止められないですよね。


――Akiさんはライブについては、どうですか?


【Shige】 そういえばAkiくんは、もともとギタリストなんですよ。

【Shinsaku】 Fがおさえられなくてやめたんじゃないの?

【Aki】 それはあんたでしょ(笑)。僕は、二十歳までギターでした。 ……でもギタリストっていっぱいいるじゃないですか。 けど、探してみると、キーボードがいなかったんですよ。 だから、じゃぁギターは信頼できるギタリストに任せて、 自分はキーボードやろうって。


――ギタリストって、やっぱりバンド内でも目立つ存在じゃないですか。 Akiさんは「目立ちたい!前へ出たい!」というタイプではなかったんですか?


【Aki】 そこは少し違ってて、ギタリストより目立つキーボーディストに なりたかったんですよ。


――かっこいい! じゃぁ、ステージ上のパフォーマンスは、喰うか喰われるか っていう意識でやっている感じですか?


【Aki】 そうですね。それは意識してますね。



「ライブのリハーサル後に、キャッチボールやるバンドは初めて」(Shinsaku)

――ライブの一方ではCDのリリースも活発ですが、 レコーディングはいかがでしょう?


【Shige】 レコーディングつらいね。やる度に思うけど、やる度につらいよね。

【Syun】 そう? 俺、けっこうレコーディング好きなんですよ。 で、ベースとドラムの録りが終わったあとも、 まだ録っている他のメンバーのテンションを上げてやるって 気持ちでレコーディングには臨んでます。 空気づくりっていうのを大事にして、できる限りいいものを作りたい。 うちは、レコーディングのときまでに自分で練習やっとけよって スタイルなんで「なんで練習してきてねーんだよ」って思う部分も あるんだけど、それは終わった後に言えばいい話で。


――注意とか意見はしないんですか?


【Syun】 直しはありますけどね……ただ、うちのメンバーで、 他人に何か言われて、「よしやってやる!」ってタイプは、 そんないないんですよ。 なので、後押ししてやるとか、空気つくってやらないと、 いいものはできないと俺は思ってるんで。


――そういう個々を大事にするスタイルでやってて、例えば、 バンドで個人同士でぶつかってケンカになったりしないんですか?


【Shinsaku】 しないっすねー。直のケンカは……酒飲んだときくらいかな?

【Syun】 Jack Roseは、誰かが言うと、どっかで誰かが舵をとってくれて、 こっち側で話してることを、あっち側でうまく帳尻合わせたりとか、 直じゃなくて裏で何かやってくれてるとか、そういうのがあるから。

【Shige】 ……それぞれ性格違いますからね。 例えば、こいつは直に言っても大丈夫だけど、 こいつはちょっと、優しく言ってやらないとダメ…… こいつはヒントを与えてやってって、折れないようにって 考えながら……って。 同じこと言うにも、自分が言うんだったら4通り違うっていう。


――なるほど。バンドの理想系かもしれないですね。 バランスが、とてもいいと思います。


【Re:i】 そう。バランスがいいんですよね、このバンド。 仲いいし、それぞれ役割が各々分かってて。

【Shige】 例えば、細かい仕事頼めるのはShinちゃんだ! とか。 馬力のあることを真っ直ぐ頑張るのはRe:iが一番とか。 バンドを冷静に見られるのは、Syunさん。 Akiくんは曲を作り、話にオチを着ける……じゃないか(笑)。 とにかく……そういうそれぞれの役割っていうのはあって。

【Re:i】 ゴレンジャーみたいな戦隊モノ、あるじゃないですか。 そういう色分けがうまくできてて。 このバンドはそういう意味では、いいんじゃないかな、と。

【Shinsaku】 仲良いよね。キャッチボールやるんですよ。 俺、今までバンド5、6個やってるけど、ライブのリハーサルを やった後に、外行ってキャッチボールやろうって言う面子って 初めてなんですよね。

【Re:i】 ま、球技得意だしね。全員(笑)

【Shinsaku】 誰がとは言わないけど、ボールを車に当てて猛ダッシュで逃げたり、 顔に当てたり、前に投げるつもりが地面にたたきつけたりして(笑)。


夢は、「このメンバーで、武道館へ!」

――本当に仲良いですよね。うちのメンバーにも爪の垢煎じて 飲ませたいです(笑)。


【Re:i】 いいバランスなんで、このメンバーで、武道館行きたいですね。

【Shige】 掃除係で?(笑)

【Re:i】 そう……狸のフンをね……じゃなくて!  夢は、日本武道館のステージに立つことなんですよ。 僕、武道館が大好きで。武道館という響きが。 東京ドームって、自分の中でいいイメージないんですよ。 あれは、球場じゃないですか。音楽をする場所じゃないじゃないですか。

【Shige】 武道館もそうじゃん。武道する場所だよ。

【Re:i】 ……そーこはー! バンドは、武道なの。音楽は戦いなんだよ!

【Shinsaku】 野球も戦いだよ。

【Re:i】 やーきゅーうはー!!!(一同笑) ……いや、音楽はね、お客さんと僕らの戦いなんですよ。 武道館で「僕たちがJack Roseだ!」っていうライブを、 是非やりたい。

【Shige】 でもなんか、武道館っていいイメージがありますよね。 ライブも武道館で結構観ましたし。ドームが頂点じゃなくて、 武道館が頂点。武道館でやりたいっていうのはある。

【Re:i】 うん、「このメンバーで、武道館行くぞ!」って思います。 それが……夢ですね。



取材の様子を動画でチェック!
150秒で分かる Jack Rose!
Jack Roseからのメッセージ!
※この動画は、2007.10.15(当時のサービス名はHuman Music Community)に撮影されたものです。


Jack Rose 情報
■5th MAXI SINGLE [ネバーランド/Asymmetry Kiss]

 
収録曲
01. ネバーランド
02. Asymmetry Kiss

 CDの最新情報をチェックする
 ※Jack RoseのHPに移動します。





 
お話を聞いていて、爆笑につぐ爆笑。エンターテインメントの真髄を見た気が しました。笑いの中に潜むバンドに対する熱い思い。心に響きました。  (metal)

いわゆる「ビジュアル系」バンドのライブを見るのは久しぶりで したが、ジャンルを超えて、音楽に対する姿勢はステージから 伝わってきましたね!そしてステージを下りても本当にステキな 方たちでした!  (maresuke)

笑いの中でも真剣な表情アリ。絶妙な間合いとバランスで、音楽と向き合う5人の姿 が印象的でした。今度、ライブ観にいきます!  (あず)

取材テープは爆笑の嵐。もちろん真剣な思いもたくさん語っていただきました。 この取材も楽しもうとしてくださっているJack Roseさんのアーティスト魂を感じ、 このページの作成に力がこもりました。あー!この取材に参加したかった!  (nomoco)

 


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