MOOCS TOP > 特集 > MOOCS POWER PUSH > Vol.001 宮本 浩次(エレファントカシマシ)
先行シングル「俺たちの明日」のスマッシュヒットを皮切りに、22ヶ月ぶりのアルバム『STARTING OVER』がヒットチャート初登場7位と快進撃が止まらないエレファントカシマシ。
その喜びもそこそこに、3月5日にはアルバム未収録の新曲「桜の花、舞い上がる道を」をシングルとしてドロップ。「俺たちの明日」に引き続き「人生模様」を歌う壮大な楽曲に仕上がっている。ヴォーカルの宮本浩次に、新曲にかける想いをインタビューした。
文: 今井智子
撮影: 関根将由
編集協力: 熊谷朋哉(SLOGAN)
| ―― | 通算18作目になるアルバム『STARTING OVER』が好評ですね。 |
| 宮本: | 今回は、僕たちバンドだけじゃなくて、新しい仲間たちとのチームで動いてるんです。 そういう人たちと一緒にやれて、幸福だなと思っています。僕は、いい曲を形にして、歌う係なんです。 いい曲を、そうやってチームで伝えられているということですかね。 |
| ―― | 新曲は、「桜」がタイトルになった、季節感を感じさせる曲ですが、これまでにも色々な人が「桜」を歌にしています。そこにエレファントカシマシも参戦するわけですね。 |
| 宮本: | ただ僕は、特に桜にこだわったというよりは、花を歌にしたかった。そこで、わかりやすいものとして桜があると思ったんです。 やっぱり桜って、わかりやすいと思うんですよ。 「花」と「輝き」というものを歌にするのに、桜はとてもいい、と。 |
| ―― | やはり日本人の琴線にふれる花だからですか? |
| 宮本: | 桜には何か独特なものがありますよね。 花が咲いて、それが散って、葉っぱが茂って、それがまた散って、でも翌年にはまた花が咲いて……桜だけじゃないんだけど。 だから歌の中で「例えりゃあ人生は花さ 思い出は散りゆき」と歌ってるんです。 |
| ―― | その部分は感動しますね。 花びらのように思い出は消えて行くけど、花が咲くとまた思い出したり。 それを「俺が再び咲かせよう」と歌ってます。 |
| 宮本: | 僕個人としては、若い頃には、桜の花が咲いていると、わざと表にでないとか、桜の咲いてないところに行くとかしてました(笑)。 二十歳ぐらいの若い頃の男子は、そうじゃない人もいるだろうけど、そういうことをするんです。 意気がる部分があって、「なーにがクリスマスだ!」みたいなね。 それが(この年齢になると)桜の花が舞い上がる道を歩いて行く。桜を愛している皆と、何の違いもない僕等がいて、歩いて行く。 そういった「俺たちの明日」の続編というテーマも僕の中にはあって。 「俺たちの明日」で「どうだい近頃」って言ってるそいつに、言ってるところもある気がします。 |
| ―― | 「俺たちの明日」は、どういうコンセプトだったんですか? |
| 宮本: | 歌詞になってますけど、10代は憎しみと愛、20代は悲しみを知って、30代で…と。 論語じゃないけど、今から見た未来への思いみたいなものがテーマだったんです。 明日に呼びかけている。 「桜の花〜」は、その先なんです。「お前と歩いて行く」んです。 |
| ―― | カップリングの「それを愛と呼ぶとしよう」と、2曲とも濃厚なラヴソングという印象もありますが。 |
| 宮本: | うーん、そうですね、 長く人といたりすると、生きて行く中で、色々あるとは思うんですが……別れたりとかね。 たとえば彼女と喧嘩してですよ、またどうしようもないことを言い合ったりするじゃないですか。 それもしょうがないという部分もありつつ、信頼し合ってるからこそそうなるという部分もあるわけで。 |
| 宮本: | 若い頃は頭でっかちに考えて妄想して、それから自分というものが出来て、自分に出来ないこともわかって来る。そうすると、“大事なもの”は残るんです。何とか輝くために生きてる。 「桜の花〜」もそういうコンセプトです。 だから恋愛の歌でもあるんだけど、仲間の歌でもあるし、自分の歌でもある。 |
| ―― | 若い頃には気付かないような、渋めの愛という感じでしょうか。 |
| 宮本: | 僕、『生活』というアルバムの中に、「働く妻の横顔に」(遁生)という歌を作ってまして。 それは多分恋愛の倦怠みたいなものを歌ったんだと思うんです。 『町を見下ろす丘』でも、「さっき入れたお茶が冷めてしまった(入れ直さなきゃ)」 (「人生の午後に」)どうなるんだろう僕等、みたいな歌があって、それも恋愛の倦怠感みたいなものを歌っています。 『生活』の頃の視点と、そんなに変わってないと思うんですけど、年齢を重ねて同じコンセプトでも表現が変わってくる。そういうことじゃないかと思います。 |
| ―― | 「桜の花〜」はプロデュースと編曲が、東京事変の一員でもある亀田誠治さんですね。初顔合わせと思いますが、どうでした?(続きを読む) |





