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MOOCS TOP > 特集 > MOOCS POWER PUSH > Vol.010 熊木杏里


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POWER PUSH

熊木杏里

映画「バッテリー」主題歌、ドラマ「3年B組金八先生」挿入歌、ドラマ「奇跡の動物園2007〜旭山動物園物語」エンディングテーマ、ユニクロ「ブラトップ」CMソングなど、数多くの作品を生み出してきた熊木杏里。
2008.05.21に発売された新曲「春隣」は、大事な人が隣にいる幸せを春のような暖かさで歌ったラブソングでした。やさしさと、そしてほんの少しの切なさを感じさせる声質で歌い上げる彼女に、この曲に込めた思いと、この曲が生まれるまでのお話をうかがってきました。

text by:nomoco

「春隣」という言葉
−「春隣」(はるどなり)ってあまり聞かない言葉ですね。

 ラジオをやっていたときに、臨床心理士の先生がメンタルサウンドのコーナーに出演してくださったんです。そのラジオを卒業するときの最後のテーマが「春隣」という言葉をテーマにしたお話でした。
 現代の中で生きている人たちは嫌なことに直面することが多いけれど、必ずいいことがあると思って生きていきましょうね、っていうような内容だったんですね。妙にそれが、自分にもふっと入ってくるものがあって。なんかいつか曲ができたらいいなと。そういうのもあって、何か最後に形に残すものがあるといいなーとか思い、そこから作りました。
−ふっと入ってきたものって?

 「春」で瞬間的に花びらを思い浮かべました。
花びらって、隣にちょっとずつ重なっているだけで、完全には重ってないですよね。それが人との関わり方と似ているなって。
 「そうだよね」って思い合える瞬間が、その重なっている部分なのかなって。「そうだよね」っていう微妙な感じが、結構大事なのかなって。
 それぞれに、何か持って生きていかなければいけないじゃないですか? 完全に誰かに寄り添って依存していくわけにもいかない。重ならない部分も必要だから強く生きたいなって。そういうイメージが浮かんだんです。
曲作り
−この曲が出来上がるまでは大変でした?

 この曲、すごいすんなりできたんですよ。すんなりっていうか、どれくらい時間かかっているかはわからないんですけど(笑)、ものすごく時間をかけた記憶はない感じですね。「会えなくて〜」って歌いながら出てきた感じで。曲を作るときは、机に向ってまっしぐらって感じです。真っ白い紙を置いて、机に引っ張り出して。白い紙だけって感じで。

−作るぞ!って感じで臨むわけですね?

 そうですね(笑)。普段生きているときにいろいろ蓄えがあって、それを一気に出すっていう感じです。白い紙っていうのが、すごくいいなって私は思って。線がある紙で書いていたときもあったんですが、何もない紙に向かって作っていくほうが自分には合っているなって思います。

熊木杏里
シンガーソングライターとして
−プロフィールを拝見すると、デビューのきっかけはオーディションだそうですね?

 はい。タレントスクールに入って、オーディションをどんどん受けていったんです。でも、自分がどうなりたいかっていうのが見えないときもあって。オーディションをどんどん受けていくうちに、人の歌を歌うんじゃなくて、自分で作って、そして歌っていかないと自分の意味がないかもしれないって思い始めました。

−それで曲を作り始めた?

 はい。最初は自分探しから始まった感じですが、いつも自分の中にはあらぬ自信みたいなものはあって。言わないだけで、みんなあるのかもしれないですね。それがあるおかげで意欲が続いています。
−自分がシンガーソングライターって自覚する瞬間ってありますか?

 常に思っているけど、常にへこたれたり。盛り上がったり、そうじゃなかったり。そういうのが連続している感じですね。常に安定していられる強さが自分にあるわけではないです。ただ、自分が思っていることを伝えてきたことが、少なからずちょっとずつ作用して今に来ているんだなって感じてます。私にとっては瞬間瞬間の続きみたいな感じです。
これからの熊木杏里
−今後についてなんですが、日本武道館を満員にするのとライブハウスで歌っていくのとどちらを目指したいですか?ちょっと極端な質問なんですけど(笑)

 うーん(笑)。ズバッと言うと、選べる自分になりたいなって思います。大きなところでたくさんのお客さんに伝えたいとも思いますし、そこばっかりではなくて、お客さんの近くでも歌いたい。両方できることはすごく幸せなことですから、選べる自分になっていたいな、って思います。

−最後にMOOCSの読者の方にメッセージをお願いします。

 インディーズアーティストのみなさんが持っている気力ってすごいことだと思うんです。ライブをやったりストリートでやったり、っていうのってすごいエネルギーがいることだと思います。でもその1つ1つが何かのチャンスになっているはずで。自分の道を信じて、頑張ってください!

−ありがとうございました!
熊木杏里


(編集長より)

 終始和やかに、そして同じ目線で話してくださった熊木杏里さん。本当にありがとうございました。小柄で、ときにお茶目な受け答えをしてくれる彼女は、自身が生み出す楽曲と同じく、プレーンで自然な感覚を与えてくれました。逆にその自然さが、これまで数多くのチャンスを掴み、プロのアーティストとして活躍する彼女の魅力と意思、その一面なのだろうと感じさせられました。そんな彼女が、ライブでその空間をどんな色に染めてくれるのか、それを見てみたい、ぜひその空間に居合わせたい、と感じたインタビューでした。
「春隣」 2008.05.21 On Sale!
春隣
【収録曲】
1:春隣(ニッセイ同和損保企業CMソング)
2:時の列車(京王グループ企業CMソング)
3:時計(re-birth version)

KICM-34
¥1,200(TAX Incl.)

キングレコード 熊木杏里アーティストページ
http://www.kingrecords.co.jp/kumakianri/index.html

熊木杏里 official site
http://kumakianri.com/


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