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MOOCS TOP > 特集 > ちょっとひと息 > この店で一番高いギターを弾かせてくれ! > vol.38


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この店で一番高いギターを弾かせてくれ!
値段の高いギターが、必ずしもいいギターだなんて思っちゃいない。
だけど、ロック少年だった俺は、昔から知りたかった。
一体この世で一番高いギターって、どんなギターなんだろう?……って。
俺の夢……。
それは、いつの日か、そいつをこの手で抱きしめたい……って夢だった。
俺の名はヴィン★セント。ギターを愛する風来坊。
果たして、当コーナーは一番高いギターを探し求める男の、いたってまじめなギター紹介コーナーなのである。

 
vol.38 栃木 MEAT SHOP こしみず

東京―栃木―埼玉と、異なる都市、異なる店で、奇妙に繋がる点と線。
時代のあだ花、テスコギターを介して繰り広げられる“俺の物語”。
前回、ビザールギターという存在に心を奪われた俺が次に訪れた店……。
果たして、
エレキギターは電気羊の夢を見るのか?
それとも1個100円の特製コロッケの夢を見るのか?
いずれにせよ、物語は……つづく。

――――――――――――――――――
第三話 栃木……看板娘もヴィンテージ

果たして、先週からの引き続いての“こしみず”。

肉……
ギター……。
かたや、たべもの。
かたや、おとのでるもの。
交わることのない両者が共存する“場”。それがこしみずだ。
たとえ、どちらか一方が、欠けたとしても、
それは“こしみず”の魅力を伝えたことになるまい。
肉とギター……両者並び立つとこにこそ、こしみずの魅力がある。
ならば、
こしみずの流儀に、
俺も習うべきなのだ。

題して……
今回は……

【この店で一番旨い肉を食わせてくれ】

そう、俺は栃木のお肉やさんに、来ていた。

MEAT SHOP こしみず

俺の前に立ちふさがる、温和な男。
男の名は……小清水邦治

俺は言った。
  「おい……。この店で一番旨いコロッケを持ってこい……」

コロッケ

こしみず特製 おばあちゃんのコロッケ 価格 100円



小清水「豚肉のこしひかり、
    “和豚 もちぶた”というブランドを使ったコロッケです」




和豚 もちぶた

――ほぉ。

小清水「北海道の男爵いも、和豚 もちぶた、たまねぎを使った
    コロッケです。うちの“マスタービルダー”による、
    昔ながらのコロッケです」


――マスタービルダー??

小清水「うちのおばあちゃんの手作りです(笑)
    大人気の看板娘なんですよ。
    だいぶ、ヴィンテージですが(笑)」



――いやはや、ヴィンテージって……。


小清水「こちらもありますよ。焼き豚。
    もちろん、和豚 もちぶたを使った逸品です」


焼き豚

……いやはや、豚のこしひかり。
ということで、
俺には言わねばならない台詞があった。
なぜなら、そのためにここに来たのだから……。

 「オッケー、言いたいコトは済んだかい?だったら……いますぐ俺に、こいつを食わせてくれ」


焼き豚



【100円の、おばあちゃん特製コロッケと、絶品焼き豚】

俺は食う。この店で一番旨い肉を食う。
おなじみの追記。
「平成のリッチー・ブラックモア」=「俺」
リッチーが、豚のこしひかりを食う
カリジュワな音をお楽しみください。




いやはや、果たして。
旨い。
ホクホクとしたイモと、タマネギの甘味、そして、
ジューシーなもちぶたのうま味が、渾然一体となって口に広がる。

……ということで。

今回はお肉の紹介だけで終わっても、十分であるのだが。
やはり……。
とはいえ……。
もちろんのことながら……。
こちらの紹介もしておくべきだろう。
そう……
この店で“一番高いギター”も。

CONCERT 60’S  42,800円

CONCERT 60’S  42,800円

小清水「これもビザールギターですが、
    1960年製。
    KAWAIの輸出用の名前ですね」


――ほぉ。珍しい。……ところで、この彫金部分かっこいいね。
   ……L……N……Wって書いてある?

小清水「あぁ、これ。うちで付けたんだ。
    L・N・Wですね。
    リトル・ナチュラル・ウォーター。
    小・清・水……です」


なんとも……。
小清水。
果たして、俺は言う。

 「オッケー、言いたいコトは済んだかい? だったら……いますぐ俺に、こいつを弾かせてくれ」」
 42,800円のスモーク・オン・ザ・リトル・ナチュラル・ウォーター

俺は弾く。この店で一番高いギターを弾く。
曲はもちろん決まっている……。
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」
リトル・ナチュラル・ウォーターで、
スモーク・オン・ザ・ウォーターを弾く。

おなじみの追記。
「平成のリッチー・ブラックモア」=「俺」
俺のプレイのために、使用許可申請をJASRACに出してある。
JASRACお墨付きの、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」だ。

果たして、
言ってみれば、

スモーク・オン・ザ・リトル・ナチュラル・ウォーター


【平成のリッチー・ヴィン★セント】




――あらためて聞くけどさ、どうして、こういうお店になったの?

小清水「いやー。気づいたらなってたんですよね(笑)。
    元々は、お肉屋さんなんです。
    イカ天ブームの頃ですか。知り合いが、
    ちょっとギターを置いて、
    委託販売させてくれないか? って言ってきて、それがはじまりですかね。
    当時は、宇都宮にもバンドが多かったんですよ。
    イカ天のバンドなんかもけっこういて、盛んだったんですね」


――ほぉ。お客さんは、どんな方々が多いの?

小清水「中学生から、70才ぐらいまで幅広いですよ。
    あっ、もちろんお総菜の方は、ご近所の主婦の方々も多いです。
    無料でギター教室もやっているんで、中学生なんかもよくきますよ」


――お肉屋さんと、ギター屋さん。一緒にやっているメリットなんてある?

小清水「メリットですか…………どっち買いにきてもいいってとこかな。
    元々、この街には楽器屋さんがなかったんです。
    自分でやるようになっては、
    楽器屋さんに行かなくてすむようになったことかな(笑)」


――なるほど。しかし、珍しいギターが多いな。

小清水「こんなのもありますよ」



TVジョッキーの白いギター



――ん? ……TV……ジョッキー? えーーーーー!!!!!
 奇人変人! 白いギター!!
 って、……ホンモノ!? 白じゃないんだ!

小清水「そうそう、あの“白いギター”ですよ。
    ま、ホントは黄色とかもあって、それがこれなんですけど。
    いわゆる“白いギター”です、黄色いけど。
    おもしろいでしょ」


――いやー、おもしろいよ。
 もっと、もっと聞きたいことは山ほどあるんだけどさ、
 ここらで最後にあんたに質問だ。
 あんたが、ガツンときた曲を教えてくれ。

小清水「プログレにはまったんですねー。
    フェアポートコンペンション、邦題“孤独への旅”……かな?
    中3のときですよ。
    それから、ずーっと、音楽を聴くようになったわけです」


――なるほど、実にいい曲だ。

果たして、
その後も、長いこと、店に俺は居続けた。
コロッケをつまみながら繰り広げられるギター談義。
実に、濃密な時間だった。
誰しもに愛される店、こしみず。
日本全国から、ファンが、リピーターが、訪れるワケがわかる気がした。

ということで、
最後に……。
みんなが愛する“こしみず看板娘”の写真をどうぞ。
美味しかったです……コロッケ。



こしみず看板娘



俺の旅はまだまだ続く。


 ヴィン★セント     俺が抱いたギターの、現在までの総額 89,700,600円也


■■■■■■■■■■■■

コノイチ 取材協力:
MEAT SHOP こしみず
栃木県塩谷郡高根沢町宝積寺2374
TEL: 028-675-0247
URL: http://plaza.harmonix.ne.jp/~kosimizu/


 






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